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家にいたら警察来た。連れてかれた。よくわからないけどほんとの話

2016年10月28日

『魔界ぐるぐる巡り どんぶらこ編』 子供のお部屋編②―調査餌食姫

-恐ろし屋厳選怖い話-
~恐ろし屋 怖い話シリーズ~
魔界ぐるぐる巡り どんぶらこ編より「子供のお部屋編②―調査」
その日、私は家で死んでました。体調も優れなく、コンビニ弁当の食べかすや菓子袋の散乱するゴミ部屋の中で屍のように過ごしていたのです。
突然ピンポ~ンと呼び鈴が鳴りました。なに?と出ると、玄関先にはシャツ姿の見た事もない男の人が二人、立っていました。

「ちょっと来てくれる?少し話が聞きたいんだけど。」

私服の警察官でした。
もしかしてあずさの事かな?と直感しましたが、言われるまま車へ乗せられ、警察署へと連れて行かれました。

警察署に着くとまず個室?…取調室というのでしょうか。そこへ行きました。窓のない3畳くらいの広さの部屋で、白い机とパイプ椅子が二つ置かれていました。
部屋に入ると一人の警官はドアの所に立ち、もう一人は机の前の椅子に座り、私に前の席に座るように言いました。

「えじきさん、まずこのあずささんという方はご存知ですね?」

警察官が机の上にあずさの写真を出しながら言いました。

「あ、はいお友達です」

ではこの男はご存知ですか?と数枚写真を並べました。
すべての写真が、あの見覚えのある異常に細長いニンジン顔。
リーマン木藤でした。真正面の木藤、横向きの木藤、後向きの木藤。…

「ああ…何か見たことあるようなないような…」

「いや、知ってるだろう。木藤はこないだすぐそこの怨霊駅でこの関口あずさと車内にいるところを捕まったんだぞ」

「え?そうなんですか?」

あずさパクられたんだ。私はギクっとしました。

「あたりまえだろう。相手は未成年だぞ?木藤は今牢屋の中だ」

「…そうですか」

「そこでだ、これは関口あずさの持っていた手帳だ。見ろ、ここの予定の所にえじきの名前も書いてある、これはえじきで間違いないな?」

見るとそこには『えじきと木藤さんとカラオケ♪』と書いてありました。
な、なんとよけいな事を…!というのは顔に出さずに私は

「…間違いなく私の事ですね」

と答えました。
しかしこういう時、手帳とか持ち物は全てチェックされ、しかも1ページずつコピーを取られるという事を初めて知ってびっくりしました。

私はこの時、やだ警察怖い、むやみに手帳にプライベートな事なんて書けないじゃない!!恥ずかしい、おお恥ずかしい、なんて思ったのですが、そもそも社会に背くような事をしなければそんな事にもならないんですよね。

「いいか?これは犯罪なんだぞ?お前はこの関係を知っていて、何故警察にすぐ言わなかったんだ!?言わないとダメな事なんだぞ。分かってるのか?それともなんだ…お前が斡旋したのか?」

私は椅子から転げ落ちそうになりました。

「はい?え?何故そうなるんですか?!」

取り敢えず言っておこう的にカマをかけたつもりでしょうか?
警察こわい、こわい。

「違いますよ!」

「まぁいい。ちょっとこれから現場に行くから、このまま一緒に来なさい。」

そう言われ私はまた車に乗せられました。
着いた先は例のあずさと木藤と会ったカラオケボックスでした。
そこで私は何故かお店の前に立たされ警察に

「はい、そこに立ってこっち向いて」

と何枚か写真を撮られました。続いて

「はい、次はお店に指をさしてこっち向いて」

と何枚か撮りました。無事終えると警察に

「はい、もういいよ。また情報協力してもらうかもしれませんが」

と言われこの時は返されました。
私はなんだなんだよくわかんないなぁ、と思い、家に帰るとすぐにあずさに電話をかけました。

「はい関口です」

あずさのお母さんが出ました。

「あ、もしもしあのえじきと申しますがあずささんはいらっしゃいますでしょうか?」

一瞬の沈黙。そして…

「あ、あなたねぇ!よく電話かけてこれるわね!?あなたと関わってから、うちの娘がおかしくなったのよ!もう二度と関わらないでちょうだい!!」

ガチャン。ツーツーツー…

私はほほう、なるほどな、そういう事かとこの日は眠りました。

それから数日後のことです。

 ピンポ~ン…

部屋で閉じこもってにやにやホラー漫画を貪っていた私の耳にまたもやチャイムの音が響きわたりました。
私は部屋で変わらず引きこもりだったので、また先生でも来たのかな?と出るのを躊躇ったのですが、何度も何度も鳴らせたあげく、私の部屋の窓の所まで来て窓を叩き始めたのでたまらず、

「ナンデスカ…!!」

と言いながら出て行きました。
しかしドアを開けたとたん、私はすごい後悔に駆られました。
そこにはパトカーで来た少年課の警官2人が立っていたからです。
どうせ担任の先生だと思っていたから、大きい汚いびよびょのぬ~ぼ~みたいなキャラが描いてあるTシャツでさらに健康サンダルを履いて出てきてしまったから…
しかしさすがは警察です、私のスーパーダサい格好を見ても全く動じず

「『妖怪』警察の内藤と佐藤です。今日は何で来たかわかるよね??」

と仰りました。
どうやら今度は地元の警察の方のようです。

「すみません、全然わかりません。」

「そうだよね、いきなり来られてもわからないよね、でもちょっとだけある所に行ってえじきさんのお話聞きたいから今からでてきてくれるかな?」

ある所?また警察署だな。前回、非常に不愉快な目にあったので行きたくないなと思いましたが、でもすぐ帰してくれたし面倒くさいけど大人しく言う事聞いたほうがいいか…とも思いました。

「…すぐ帰って来れますか?」

「大丈夫大丈夫、今日中に帰って来れますよ」

「あの…じゃあ…着替えてきます…。」

「お願いします。」

私は部屋に入るなり思いっきり大きな声でぬおおおおお~!!!何だこの状況は~!私が何かしたのか~!と激しいひとり言を言いながら着替えました。

しかし着替えると言ってもたいして服を持っていなかった為、ぬ~ぼ~みたいなTシャツにチェックのネルシャツを羽織っただけでした。
着替え終わり、外へ出るとまるで犯人を連行するような格好で両脇に警察にはさまれながらパトカーへ乗せられました。
何で普通の車で来ないんだ、目立つじゃないか…!と思いましたが、空気が悪くなりそうなので、黙っておりました。
しばらく無言な空気の中、内藤が口を開きました。

「お前、お母さんがかわいそうだと思わないのか?知ってるか?子供が登校拒否したり非行に走るとその子の親御さんたちが捕まる場合だってあるんだぞ。育児がちゃんとできてないという理由でな」

私はびっくりしました。

「え???ママが捕まっちゃうの?何で?、それはやめて!!」

と本気で焦りながら言いう私に内藤は、

「だったら援助交際したり、友だちの売春の斡旋したりしてないで、ちゃんと学校へ行って真面目にやらなきゃダメだろう!…どうせお前薬もやってんだろ?ああ?!」

と怒鳴られました。私はおや?またかいと思いました。学校へ行ってない事以外、すべて全く身に覚えのない話です。でも車内が暑かったのでもうどうでもよくなってました。

そのまま無言で40分位走ってるとある所へ着きました。
門に目をやると「『亡霊』児童相談所]と書いてありました。
私は?がいっぱいでした。そして、これから何が行われるんだ?とだんだん不安になっていきました。

「さ、入れ」

二人は私を建物の中にある校長室みたいな部屋へ連れていきました。
ソファーで座って待っていると、施設長と名乗るおじさんが入ってきて真面目な顔をして私の前に座りました。

「こんにちは、えじきさん。今日はいきなりこんなところに来たからびっくりしたかな?…私はえじきさんの今の生活環境をよく聞いております。でもここはえじきさんにとってとってもいい環境だから是非ゆっくりしていって欲しいんです。でね、さっそくで急なのですが今日から1ヶ月間えじきさんをこの施設で預かろうと思っています。わかりましたね?」

私はソファーの上で呆然とその話を聞いていました。

ejikihime
ホラー映画と漫画とハロプロとウサハナが好きな変態です。体験手記『魔界ぐるぐる巡り』を模索舎さまにて販売させて頂いてます☆普段はオカメインコと暮らしながら時々呪みちる先生のお仕事の...
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