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今日も朝から援助交際みたいなことをやらされると思いきや…?

2016年10月29日

『魔界ぐるぐる巡り どんぶらこ編』 異世界編③―どんぶらこ編-餌食姫

-恐ろし屋厳選怖い話-
~恐ろし屋 怖い話シリーズ~
魔界ぐるぐる巡り どんぶらこ編より「異世界編②―きっかけ -後編-」
次の日、起きたら直美が横で携帯をカチカチしながら横たわってました。
どうやら現実なようです。

「あ、起きた。ねぇねぇえじきちゃん、おなかすいた」

「うん、その前にさ、何か思ったのと違くない?」

「やっぱり?」

「うん」

のんきなものです。そんな事を話しているとターちゃんがやってきました。
外で電話で話してたようですが、とても上機嫌です。

「お前ら起きたか!今日はいい人に会わせてやるよ!さ、車に乗れ!」

私と直美はいまいちこの状況にしっくりこないまま車に乗せられ、田んぼばかりの道を走りました。車中でも

「おまえらよかったなーこんなに早く見つかって、運がいいべ!」

などと、ずっとターちゃんはごきげんでした。
1時間位走り、田んぼの中に建つ工場みたいな建物の前に着きました。
中は人がいなくて、色んな機械が置いてありました。
その横の事務所らしい場所のドアをたたくと、声がして中からジャンパー姿の男が出てきました。

年は70ぐらい。つるつるの禿げ頭で、色黒でがっしりした爺さんです。
爺さんは私と直美をじろっと見ると、中に招き入れました。

「おいお前ら、この人はマスターっていうんだ。居酒屋経営してて、工場の社長さんでもあるんだ。」

なぜか得意げにターちゃんが言いましたが、私たちは意味がわからなく、はてながいっぱいでした。
そのマスターという爺さんがターちゃんに言いました。

「で、いくらだったっけ?」

ターちゃんは

「20です」

と答えました。
マスターはうむと頷くと事務机の引き出しから茶色い封筒を出しターちゃんに渡しました。
ターちゃんは封筒からお札を出して一、二、三…と数え出しました。20万円でした。
数え終わるとターちゃんはお札を封筒にしまい、神妙な顔で懐に収めると

「たしかに頂きました。では俺はこれで失礼します。」

と言い、お辞儀をしました。そして私たちの方を向くと

「お前ら、短い間だったけど元気でな」

と言いました。

「え?うちらどこに行くの?」

「マスターの家に決まってんだろ。よかったなぁ、俺はもらい先が決まって嬉しいよ。じゃあな!」

と、ひとり爽やかに言い残すと出て行ってしまいました。
ターちゃんが去ると呆然と立っている私たちにマスターが話しかけてきました

「まず、君たちの寝床と食事はこっちが用意してあげるから安心しなさい。では店に行こうか。今日は仕事は終わりだな…」

どうやら私と直美はターちゃんに20万という微妙な額で売られたらしいのです。
そしてまたも車に乗せられ私たちは運ばれて行きました。

ejikihime
ホラー映画と漫画とハロプロとウサハナが好きな変態です。体験手記『魔界ぐるぐる巡り』を模索舎さまにて販売させて頂いてます☆普段はオカメインコと暮らしながら時々呪みちる先生のお仕事の...
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