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【春を売る】新しいバイト先もやっぱりそういうことでした…【斡旋】

2016年10月29日

『魔界ぐるぐる巡り どんぶらこ編』 異世界編⑤―おかしな話編餌食姫

-恐ろし屋厳選怖い話-
~恐ろし屋 怖い話シリーズ~
魔界ぐるぐる巡り どんぶらこ編より「異世界編⑤―おかしな話編」
お店へ着くと、さっそく開店の準備に取り掛かります。
私と直美はせっせと席を拭いたりイスを置いたりしていました。
開店時間は5時です。
お客さんの入りはまだらですが、それなりにに繁盛してるようでした。

私は厨房で焼き鳥を焼いたりサラダを作ったりしました。
直美はカウンター内でお客さんと話しながらお酒をついだりしてました。
このあたりまではまだ普通だったのですが、9時をまわってからです。
マスターが頬の赤いじいさんと2人でお店に入ってきました。

「この2人が今日から入った新入りだ。直美とえじき。どっちがいい?」

マスターは私たちを指さしながら言いました。
頬の赤いじいさんは私と直美をじろじろ見比べながら

「う~ん…じゃあ、こっちの子にしようかなぁ…。決めた、よし、直美ちゃん!」

と言いました。

「え?何?」

いきなり名前を呼ばれ、直美はびっくりして声を出しました。するとマスターが

「おい、仕事だ。こいつは俺のゴルフ仲間だ。うまいもんでも食わせてもらってこい!」

と命令口調で言いました。
直美は有無を言わさず上着を着せられると、そのままじいさんに外に連れて行かれてしまいました。

「あ、あの、直美は何しに行ったんですか?」

私は恐る恐るマスターに聞きました。

「何って、仕事に決まってるだろ。お前らの仕事だよ。」

「え?お店の手伝いじゃないんですか?」

「そりゃ当然。だが、お客さんをとって喜ばせることも大切な仕事だ。なぁ、ママ…」

そう言ってマスターはママの方を見ました。
ママを見ると、私とは目を合わさず、むこうを向いていました。
私はこの瞬間、あわわ、大変なの、もしかしてだけど、もしかして、またあの危険な世界にいる?と気づいてしまったのでした。

そもそもマスターがターちゃんに20万渡してる時点で、おかしいって事に気づかなきゃいけなかったんだ…居酒屋の店員だけだったら、普通の募集で来るよな…そうだよね、そうだな、なんて脂汗をかきつつしみじみ考えていました。
その後、直美が戻ってくるまで私はお客さんの接客をさせられてました。

年齢は17だったけど20と言えと言われ、大丈夫かなぁ、疑われないかしらと本気で思ってましたが、二十歳で全然通りました。
複雑です。

そうこうしてるうちに直美が戻ってきました。
大丈夫だったの?と聞いたら、

「『生理だから触らないで』の一点張りして、ごはんだけ食べて帰ってきた」

と答えました。
お店が終わった後(午前3時頃)、私と直美は部屋に戻ると布団をかぶって小声で話をしました。襖一枚隣はママとマスターの寝室で、普通に会話すると聞こえてしまう為です。

「やっぱりさ、やばくない?変な人たちなんじゃないの?」

「うん、どうも私、おやじ達のゴルフ大会の賞品だったみたい。それはそうとあいつ(マスター)さ、うちらを客のおやじたちとヤラせて商売する気じゃない?」

「…みたいだね、ママはその話してる時顔合わせてくれなかったし…」

「どうする?ママに頼んでみる?うちらはおじさんと遊びたくありません、こんな事するために遠出したんじゃないですって。」

「そうだね、まず朝起きてから聞いてみよう。」

そんな会話をしながら私たちは眠りにつきました。

ejikihime
ホラー映画と漫画とハロプロとウサハナが好きな変態です。体験手記『魔界ぐるぐる巡り』を模索舎さまにて販売させて頂いてます☆普段はオカメインコと暮らしながら時々呪みちる先生のお仕事の...
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