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不思議なお店はロリコンにとっては夢の国(?)だったのか…

2016年10月28日

『魔界ぐるぐる巡り どんぶらこ編』 不思議なお店のおはなし -後編-餌食姫

-恐ろし屋厳選怖い話-
~恐ろし屋 怖い話シリーズ~
魔界ぐるぐる巡り どんぶらこ編より「不思議なお店のおはなし -後編-」

シャワー室に入るとうんこおじさんはバスタブの中に跨ぎシャワーを出し始めました。

「あ、一緒に浴びる?」

「いや。いいです」

「えー?なんでなんで?じゃあいいもん一人で洗っちゃうもんね」

と、一人で勝手にボディーソープをあわ立てて洗ってました。
その姿をぼーっと見てた私は、ふと、そういえば店長さんが消毒液で洗えって言ってたのを思いだしたのです。
私は洗面台の上にある消毒液をうんこおじさんに渡しながら声をかけました。

「あの…消毒です、痛かったら言ってください」

「あ、これで僕のおちんちんを洗えって事だよね、でも痛くてもボク我慢しちゃうよ、いい子だもん、じゃあミカエルちゃんが洗ってよう」

「自分で洗ってください。」

私は死んでも嫌だと思っていたので、ものすごく低い声で拒否しました。

「お?後でのお楽しみって訳か」

と、それでもうんこおじさんはポジティブに笑顔を絶やさず、ふんふん鼻歌を歌いながら体を洗ってました。
私は生まれて初めて人様に対して殺意というものが芽生えました。
けど、こらえながらどうやってこの場を切り抜けようか、その場で瞬時に考えました。
そもそも何で私も消毒液を律儀に渡したんだという話ですが。

そしてシャワーを浴び終えると、うんこおじさんは再び私の手を引いて怪しい小部屋に入りました。
部屋に入ると、私は意を決してうんこおじさんに語りかけました。

「あのすみません。そういうつもりじゃなくて、ほんとに何もできないんです。」

状況を飲み込めないうんこおじさんは相変わらずヘラヘラしつつ

「うんうん、わかるよ、初めての子はみんなそう言うもんね、でも僕何でも君の言う事聞くいいこだから大丈夫だよ~♪」

「…そうですか、ではズボンはいて座っててください」

「え?僕待つの?」

「あ、そのままでもいいです」

私は待ったのポーズで後ずさりしながらその小部屋を出ました。
そのまま廊下を渡ってカーテンを開け、紗里奈のいる所へ行き、

「ちょっとちょっと、何この状況!気持ち悪いし寒気がするんだけど!」

と怒鳴ってしまいました。すると側にいた店長さんが

「ありゃ~。ダメだったかぁ~」

と、顔を押さえました。でもすぐに気を取り直すとみなみの方を向いて

「じゃ、とりあえずさ、みなみがフォローに行ってきてよ」

と言いました。みなみは

「はいよ~」

と元気よく返事をすると、空になったラーメンのどんぶりをどんと置きうんこおじさんのいる小部屋へ入って行きました。
私は気が動転していたので白目でウロウロしながら

「…いやいや、そうじゃないでしょ、どうなってるの?」

と紗里奈を見たら、なんと紗里奈までラーメンをすすっていたのです。
しかも私の分までお皿に取り分けてくれるではありませんか。

「はい、えじきちゃん。」

と、目の前に出されたので私も取りあえず食べることに。

「あ、ありがとう…」

ズズ~ズズ~
食べ終わると冷静になったので聞きました。

「何でラーメンなの?」

「ああ、ここのラーメンうまいっしょ、ここ出前がとれるんだよ」

「うん、おいしかった」

こんな噛み合わない会話をしてると、出勤?らしき女の子が1人入ってきました。
見た目はびっくりする位かわいい茶髪の子でした。その子は座りながら

「こんばんは~あれ?新しい子だ。マナですよろしくね」

と挨拶してくれました。紗里奈いわく

「マナもうちらとタメで16なんだよ。普段は地元のトップはってる超ヤンキーだけどね」

「ほ、ほう」

「しかもマナのすごい所はお客に指1本触れさせないサービスするとこなんだよ」

え?風俗なのに?

「だって触れられるの嫌なんだもん」

ピンポーン…
またチャイムです。どうやらさっそくマナのご指名のお客さんなようです。
廊下を通る時、一瞬顔が見えましたが普通のやさしそうなおじさんでした。ちなみにこの方はマナの出勤日には必ず訪れる常連客だったそうです。

「今の人はね、いつもマナのいる時間来てくれるし延長もしてくれるんだよ」

と言い、マナはルンルンと小部屋に入って行きました。
後で紗里奈から話しを聞いたところ、マナはお客さんと布団の上で延々向かいあって世間話をするだけらしいのですが、何もしなくともマナのかわいい笑顔だけで、お客様達は皆満足して帰って行くとのでした。
なんか奥が深いです。

私は紗里奈にとりあえずここを出ようと促していたのですが、何故か鈍い反応だったので困っていたところ、もう1人女の子が出勤してきました。
茶髪で顔はとても美人でしたが、体は異様にガリガリで手足も心配になる位細い子でした。その子は18才でみづきと言いました。

「新人さん?」

とみづき聞いてきたので、違いますよすぐ帰りますです、と言ったら

「そう、そのほうがいいかも…あははは」

と笑いました。その目が変にすわっていたので、私はこの子は危険だ…!!と感じました。
そしてみづきはたばこ買ってくるねと言ってふらふらと出ていきました。
出て行ったあと紗里奈に

「なに今の子?なんかやばくないかい?」

と聞いたら、どうやら店長さんの彼女さんなのだけど、何故かお店で働かせられてるそうでした。ガリガリなのは、危ない薬を毎日常用してるから…との事。

その時は謎すぎて私の脳みそでは追いつけないぞ、と思ったので心に秘めておく事にしました。
そうこうしてるとまた店長さんがやってきました。

「えーミカエルちゃん。ちょっと出張が入っちゃったから行ってくれるかな?このお客さんは慣れてる子はNGなんだよね」

と言ってマンションからすぐ近くのビジネスホテルみたいなところへ連れて行かれました。
ホテルのロビーにはラフな格好をした、いかにもITベンチャー系っぽいおっさんだか若いんだかよくわからない年齢不詳な男がムスっと立っていました。
店長さんはその人に

「じゃ、よろしくお願いします」

とだけ言うと、そそくさと戻って行きました。
ふり返るとその男の人はむっつりとした顔で

「さ、行くか」

と言い、私の腕をつかみました。私はぐいぐい腕をひっぱられ部屋へと連れて行かれました。
何が気に食わないのか男の人はずっとふて腐れています。そして部屋に入るなり

「脱げ」

と命令してきました。
私が嫌がると、今度は無理やり服を剥ごうとしてきたので、私は全力で抵抗しました。
私があまりにも本気で抵抗するので、やがてこのITバブル男はものすごい形相になり、ブチ切れながら私の顔面に枕を投げ付けてきました。

「おいガキ、こっちは金払ってんだよ、金!遊びじゃねぇんだからさっさとやらせろよ!」

負けじと私も剥がされかけた服を着ながら

「具合が悪いんですよ…!!」

とよくわからない嘘をつきながら逃げ回りました。
そんな感じで追いかけっこをしていたんですが、しばらくするとITバブルはまたムッツリ顔に戻り、携帯を取り出すとお店の店長さん電話をかけ始めました。

「おい、何だこのクソガキは!ハズレもいいとこだよ、ブスだし貧乳だし!」

私はくっそ~貧乳は余計だちきしょ、と思いながらかまわずすぐその部屋を出ました。
ホテルの下に着くと店長さんと別の女の子が待っていて、交代だと言われました。
その後、マンションに戻るまで店長さんは延々と謝っていました。

「えじきちゃんごめんね~変な人に当てちゃって。感じ悪いよね~」

などと言ってましたが、そういう問題じゃないだろうにと思いながら無言で戻りました。
マンションに着くや、私はこりゃいかん、このままだと大変なことになる、帰らねばと思い、

「一緒にごはん食べに行こう」

と言って紗理奈をさり気なく外へ連れだしました。
そしてその流れでとりあえず戻ろうよと言い、そのまま一緒に電車に乗って地元へと戻りました。
紗理奈は気が進まない感じでしたが、なんとか無事に実家へと帰りました。

思い返すと、よくあの場から自然に抜けれたなと思いますがね。
店長さんはきっとすぐ戻ってくると信じたのでしょうか。
そもそもなぜ逃げた私たちを探そうとしなかったんでしょうか?
あれは100%、闇の違法風俗店です。
ニコニコとやたら女の子に腰の低かった店長さんも堅気の人じゃないはずです。
なのにお客を拒否した私になぜあんなに優しかったんでしょうか?

ひとつ言えることは、あそこで違法風俗を強制的にやらされていた子は一人もいなかった、ということです。
紗里奈やみなみやマナにしろ自ら自分の意思であの部屋にやってきて、居ついていました。
店長さんがやさしい言葉をかけるだけで女の子たちの方から集まって来るのです。
無理にさらったり、監禁なんかしなくても自分から進んで闇の風俗をやりたがる10代の女の子たちはたくさんいた、という事です。

だから一人や二人、姿をみせなくなってもどうってことはなかったんでしょう。
それでも一応店長としては長く働いてくれることに越したことはないので、私には無理強いはせず、優しく接して居心地を良くしようとしてたのでしょう。
その方が、脅して無理にやらせるよりずっと賢いやり方なんだと思います。
実際に紗里奈はこのあとまた店長さんの所に戻ってしまっていたのですから…

自分の家に着くと急にホッとしたのか、すごく自分の家の中って平和でありがたいものなんだなとしみじみ思いました。

短い時間にあんなに濃厚な世界に踏み入れるなんて夢にも思ってなかったですしね。
そして次の日からは、またとんかつ屋さんで何事もなく働いていたのですが、半年くらいしてから紗理奈から電話があったのです。

「えじきちゃん?大変なの!!目玉倶楽部が摘発されたの!!」


「え?」

「でね、私とかみなみとかマナとかみんな捕まって警察に連れてかれて事情聴取されたんだよ」

「…ええええええ!今は紗理奈大丈夫なの?あの変な店長さんは?」

「店長は逮捕されて今牢屋だよ~しばらく出て来れないらしい。それよりえじきちゃんの写真もあったじゃん?ミカエルって書いてあるやつ。」

「ああ…そういえばあったかも」

「それでね、警察にこのミカエルって子の本名は?誰なんだ?ってすごいしつこく聞かれたけど知らないって言いはっといたよ。」

「ああ…ありがとう…?え」

「何か店の女の子が、客に私16なんだよねって、ポロっと言っちゃった子がいて、そっから噂が回って警察が来ちゃったらしいよ。怖いよね、じゃあまた連絡するから!」

…と一方的に切られました。
私はこの状況は一体何なのだろうか…いや…でも保護所から出たばかりなのにこんな変な事件に巻き込まれたとかになったらまた保護所とか入れられたりしちゃうのかな?と脳内に色々巡り巡った結果、心の中にしまおうという事に決めました。
未解決です。
そうして私はまた次の日もとんかつ屋さんでのほほんと働きに出たのです。

いや、ほんとに不思議な世界でした。
ejikihime
ホラー映画と漫画とハロプロとウサハナが好きな変態です。体験手記『魔界ぐるぐる巡り』を模索舎さまにて販売させて頂いてます☆普段はオカメインコと暮らしながら時々呪みちる先生のお仕事の...
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