闇小噺

ツイッター上で投稿されている超短編怪談『闇小噺』。その【1】〜【10】を掲載!

2016年12月05日

『闇小噺』 闇小噺[1]~[10]岡花光鬼

【闇小噺1】

親孝行しようと両親を連れ海外旅行へ。 途中、飛行機内で突然黒服の男に話しかけられた。 「私、死神とキューピットの二役を担っています。 あなたが前席の女性と結ばれる代わりにこの機を墜落させ、ご両親含め500名死亡させるか、 あなたが一人、今ここで死ぬか…」 「は?」 「お選び下さい」

【闇小噺2】

夜の帰り道。 行き交うヘッドライトを眺め歩いていると、路上に何かを発見。 あれは…、腕だ。アスファルトの車道に、人の腕が生えている。 するとその腕が車に轢かれた。 同時に右腕に激痛が走る。 見ると自分の右腕が折れ曲がっている。 痛みに顔を歪め前方を見ると、今度は地面に頭が…。

【闇小噺3】

「お前さぁ、海外旅行に行って変なの持って帰ってくるなよ」 「マジか!?祓ってくれ!」 「そりゃ無理だ。言葉わかんねぇ」 「おい、そりゃねぇよ!」 「んなことよりさ、憑いてる奴、スッゲェかわいいじゃん。俺がもらってやってもいいゼ?」 「え?……ヤダ」

【闇小噺4】

毎朝、爪、髪が丁寧に包装され届く。 それは歯、指、耳、舌、眼球とエスカレート。 ある日「TVの生中継を見て」というメモが届き、 電源を入れると、顔中包帯を巻いた人物が自分の首を切り落とす姿が映った。 私は終わったのだとほくそ笑んだ。 翌朝、首が届いた。 誰が送った?

【闇小噺5】

登山中、ボロ切れを纏った醜い老婆が突然現れた。 驚き、見ると手には木の棒を握っている。 何をするつもりなのか。 気づくと周囲を同じような老人達に囲まれていた。 そこで思い出した。 少子高齢化の影響で山に捨てられた老人が群れを成し、子を産み、山賊と化しているという山の噂を…。

【闇小噺6】

日が暮れカーテンを閉じようと窓際に立つと、電柱脇に立つ中年男性が目に入った。 そういえば、昼からずっとあそこにいる。 男に不気味なものを感じ、さっとカーテンを閉じた。 深夜、ふと気になりカーテンの隙間から外を見ると、男はまだそこにいた。 さっきは見えなかった女を背負って…。

【闇小噺7】

猫達が我が家の縁の下で集会でも開いているのか、床下からの鳴き声がうるさい。 日が過ぎ落ち着いたかと思えば、またうるさくなるという事を繰り返す。 ある日、遂に我慢ができず懐中電灯を片手に縁の下に潜り込んだ。 そこには、何体分もの人骨と新たな遺体を囲む猫達が鳴き声をあげていた。

【闇小噺8】

この崖の美しい景色に誘われるのだろうか…。 遺族は皆、自殺に首を傾げているらしい。 私は多発する身投げを止めるべく見張っていると、表情の暗い女が現れた。 だが彼女は私を見つけると、声を掛けてきた。 「貴方も止めに来たのですか?私は貴方のような人をポーンと突き落とす事が好きなんです」

【闇小噺9】

トンネルの途中で手を四回打ち鳴らすと、後ろから女が近づいてくると噂の心霊スポットに友人と行った。 薄暗く空気の冷えたトンネル内。 立ち止まり、四回手を叩く。 暫くすると微かに物音が聞こえた。 後ろから?いや違う! 音は次第に大きくなっていく。 前後から集団で走って来ている!

【闇小噺10】

肝試しに廃墟を順番で探索中「後ろに注意」という張り紙を発見。 振り返るとそこにも「後ろに注意」という張り紙。 首を傾げ振り返ると今度は「正解」の文字。 意味解らぬまま友人と交代したが、戻ってこない。 探しに行くと友人が倒れており、傍には「残念」の張り紙。 何が「正解」だったんだ…?
闇小噺
ツイッター上で超短編創作怪談を呟き、ちょっと怖い雑な画像も作成するしがないグラフィックデザイナー。
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