闇小噺21_30

ツイッター上で投稿されている超短編怪談『闇小噺』。その【21】〜【30】を掲載!

2016年12月26日

『闇小噺』 闇小噺[21]~[30]岡花光鬼

【闇小噺21】

中学生時代、
誰かが遊びで作った『読むと死ぬ本』をクラス中で回し読んでいた。
臆病な僕は冗談でも読めず、
皆に激しくいじられた。
当然死者は出ず、
25歳の年に開かれた同窓会ではまずは生存確認で盛り上がった。
酒も入り流れで皆に昔の臆病さをいじられた僕は、
ふと気づくと皆殺しにしていた。

【闇小噺22】

幼い妹がどこで見つけたのか、
綺麗な日本人形を抱いていた。
人形の表情は優しく品があり、
又とても可愛いかった。
少し抱かせてと言うと妹はダメと言うので、
強引に人形を掴むと背中の突起物を押した。
すると人形の顔は般若に変貌し、
傍にいた母の顔も般若のように切り裂け、
朱に染まり倒れた。

【闇小噺23】

彼氏と食事の帰り、
吠えてくる犬に酔った勢いで「ワンワンッ!!」と吠え返す。
彼氏に笑いながらやめろよと止められるが、
牙を剥き出す犬についムキになり、
また吠え返してしまった。
すると後ろから低い唸り声がし、
振り返ると黒く巨大な半透明の犬が、
彼氏の頭にかじりつこうとしていた。

【闇小噺24】

小学校教員である私のクラスには、
まるで菩薩のように穏やかな雰囲気を醸し出す生徒がおり、
家庭内での教育方法が気になっていた。
親子面談の日、私は母親に尋ねると、
彼女は隣に座る子を優しい目で見つめて答える。
「常に心の中で、目の前の相手をできるだけ残酷に殺しなさい、と…」

【闇小噺25】

約束の時間に30分も遅れているのに、
彼氏は連絡をしてこない。
私もわざと連絡をしないでいるけど、
返ってイライラは募るばかり。
更に10分過ぎた頃、
ようやく「ごめんね」とメッセージが届く。
もう!と一声発し顔を上げると、
頭の欠けた彼氏が
「ゴメンネ、死ンジャッタ」

【闇小噺26】

免許を取り、調子に乗って遠出したが、
歩行中の女性を跳ねて死なせてしまった。
数年後に釈放され、改めて免許を取り一人ドライブ中、
突然「ブレーキ…」の声。
咄嗟にブレーキを踏むと、目の前を猫が通り過ぎた。
しばらく進むとまた「ブレーキ…」
どうやらお節介なのに憑かれてるらしい…。

【闇小噺27】

俺の凡ミスで同僚3人も連帯責任を負い残業。
深夜2時、普段は寝ている時間。
疲労もあって眠気が襲う。
頑張ろうぜと同僚が入れてくれたコーヒーを啜り、
椅子に座ったまま伸びをすると血液が一気に頭まで登り、
意識が飛んだ。
目が醒めると埋められており、
同僚達が俺の顔をめがけ土を放った。

【闇小噺28】

目がゴロゴロする。
眼球の中で何かが這っているような違和感。
鏡で見ても何もなく、
眼科に行くと緊急入院するように言われ、
小さな病室に閉じ込められた。
何やら外が騒がしく、窓から見ると、
宇宙服のような格好の人達が病院に入っていく。
すると突然病室の扉が開き、火炎放射器が火を噴いた。

【闇小噺29】

少年時代のある夏の夜。
僕は夜に口笛を吹くと蛇が出るという迷信を試してみた。
当然何も起こらない、と思いきや、
「もし…」とか細い声がベランダの方から聞こえてきた。
見るとそこには綺麗な白い浴衣姿の少女。
「だ、誰?」と声を掛けると、
「おぬしが呼んだのじゃろ?わしは蛇神じゃ」

【闇小噺30】

ある夜、寝ていると突然金縛りに。
目を開けると、天井に巨大な人の顔があった。
恐怖が襲うが身動きできない。
そのまま数分経っても何もしてこないその顔を見ると、
ふとあることに気づいた。
鼻毛…、が出てる。
しかも結構長い。
思わず笑うと、
顔は一粒の涙を落とし、消えた。
闇小噺
ツイッター上で超短編創作怪談を呟き、ちょっと怖い雑な画像も作成するしがないグラフィックデザイナー。
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